綿菓子の檻の中で

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館内に響いた定時を知らせるチャイムに、私は本を整理する手を止めました。


金曜日の今日は、常連の方以外はほとんど利用者もいなかったから、
貸出しの本も返却の本も少なくて残業せずに済みそうです。

作業の邪魔にならないようにと後ろでまとめていた髪をほどき、
緩くパーマをかけた髪に手櫛を通して簡単に整えてから職員の部屋に向かいました。



「お疲れ様です」
「ああ、お疲れ」
「お疲れさまでーす」



先に作業を終え帰り支度をしている館長に声をかけると、館長はにこやかに応えてくれました。
後から部屋に入ってきた後輩の女性も明るく話しかけてくれます。
この職場は本当に人間関係に恵まれているなぁと私、いつも思うんです。

残業が少なくて早く帰れるのがこの職を選んだ理由の一つだったけど、
なんだかそれが申し訳ないくらい。

そう思いながら手提げの鞄に荷物を入れていると、館長が私たちに尋ねてきました。



「せっかくの金曜だし、飲みに行かないか?」
「いいですねぇ館長、私行きます!」



そのお誘いに隣の席の小川さんは嬉しそうに答えました。



「瑞野さんもどうだ」
「あっ……ごめんなさい、私は主人と約束があるので……」



もともと人数の少ない職場なので誘う相手も限られます。
社交的でお酒の大好きな館長はそう言って誘ってくださいましたが、
私はそのお誘いを断りました。



「結婚されてからもうだいぶ経つのに、瑞野さんまだまだ新婚さんって感じですねぇ」
「はは、羨ましい限りだな」
「すみません」



一歳年下の佐々本さんはまだ独身です。
もう25歳なんだからと、いつも結婚したいしたいって口癖のように言っていて、
どこか羨やむような口調で私をからかってきます。

定年間近の館長はというと、娘か孫でも見ているかのような笑顔で、
私たちの会話を見守っているという感じ。

私はそんな優しい館長のせっかくのお誘いを断ってしまい、
申し訳ない気持ちでお詫びをしました。



「いやいや、気にする事はないよ。また機会があれば飲みに行こう」
「はい、ぜひ」



でも本当は、嘘、ついちゃったから申し訳ない気持ちなんです。
少し胸が痛みます。だってそんな約束なんてしてないんですから……。

だけど嘘をついてでも早くお家に帰りたい。
もう一ヵ月以上、私、週末が待ち遠しくて仕方ないんです。




ようやく週末が来たって、心の中に花が咲いたみたい。

ああ、早くお家に帰りたいです。



宋佑さんと私の、二人だけのお家に。







「おかえりなさーい」
「ああ、ただいま」



どこか浮足立った気持ちを抱きながら家に帰り夕飯の支度をしていると、
私の旦那様、宋佑さんが帰ってきました。

子供のまだいない私たちの住む賃貸マンションは3LDK。
本当は玄関までお出迎えしたいけど、コンロで火を使ってるから今は無理です。
玄関のドアが開く音に、私はキッチンの扉から顔だけ出して宋佑さんのお出迎えをしました。



今夜の献立はニンニクと生姜の風味がきいた鶏のさっぱり煮、
納豆とオクラの山芋サラダ、メカブのお吸い物。
そして量は少なめだけれど、ウナギの蒲焼をひつまぶし風に。

お砂糖とお醤油の甘辛くて美味しそうな匂いが空腹を誘ってきます。



「おー、これはまた……」
「美味しそうでしょ?」
「そうだなぁ」



仕事鞄を部屋に置き、ジャケットを脱いできた宋佑さんがキッチンに顔を覗かせました。

今日の宋佑さんは白いYシャツに品のいいグレーのネクタイ。

ご近所さんに「素敵な旦那様ね」って言われちゃう自慢の旦那様で、
私より8歳年上なのにそうは見えないってよく驚かれます。

外ではコンタクトをしているけど帰ってすぐに外したみたいで、
今はもう薄い銀縁のメガネをかけていました。


もう何千回も見ている姿のはずなのに、
こうして改めて見るたびに胸があったかくなるのはなんでだろう。

それだけ私が宋佑さんのこと、大好きなのかな?と思っていると、
テーブルを埋め尽くし始めている料理に宋佑さんがちょい、と手を出しました。

ほかほかと湯気を立てている鶏肉に彩りで添えてあったゆで卵を半分、
宋佑さんは口の中に放り込みます。



「あっ!ダメですよ、まだ食べちゃあ」
「ん、うまい」
「もー」



悪戯っ子のようにも見えてしまうってことは、
やっぱり宋佑さんは童顔なのかも知れません。

随分長い間見続けているせいかもう客観的には見れないんです。

すると宋佑さんはにっと笑いからかうような目でそばに寄り
ぽんぽんと私の頭を撫でました。
背の低い私より20センチ以上高い宋佑さんから見たらきっと、
私なんていつまでたっても子供みたいなものなのかも。

なに?と送った視線も至近距離に宋佑さんがいると
急角度で見上げる形になってしまいます。



「それにしても……随分と精のつきそうなものばっかりだな」
「そ、そうですか?」
「何を張り切ってるのかね、うちの奥さんは」
「……は、張り切ってなんか!」



今夜のメニューはどれもこれも精が付くようなものばかり。

さすがにちょっと照れくさくて口をつむいでいると、
宋佑さんがその首に巻かれていたネクタイをしゅるりと緩めました。



「うなぎ、スーパーで買ったのか?」
「…………っ」
「桜?」



私、そのネクタイを外す仕草を見て、ぞくんってしちゃってました。



だって宋佑さんに初めて抱かれた時はそのネクタイで……。



「え、あっ?なんですか?」
「いーや、何でもないよ」



一瞬だけ、本当に一瞬だけ、宋佑さんの唇の端が意味ありげに笑った気がします。
宋佑さんは鋭いから……。
もしかしたら今、少し生唾を飲み込んでしまったのを見られたかもしれません。


宋佑さんのそのしぐさで、私は調理という作業のお陰で忘れかけてたアノ事を、
再び頭の中に思い浮かべてしまいました。



――……宋佑さんとエッチしたい。



実は私、もう1か月以上エッチをおあずけされているんです。



きっかけは本当に些細なものでした。


いつもみたいに夫婦の夜を過ごしてふぅと一息ついていた時私が言ってしまったんです。

「昔はすごくドキドキときめいてましたよねー」って、本当に軽く、昔を懐かしむような気持ちで。

だけどどうやらそれが宋佑さんのカンに障ったみたいで、
「じゃあ、またドキドキさせてやるよ」
と言われ、
「俺がいいと言うまで、セックスは禁止だ」
となり、
「もちろん一人エッチも」
とまで言われてしまい、この1ヵ月、おトイレとお風呂以外でアソコに触れることも、
触れられることも、一切禁止されてしまったんです。


しかも私が宋佑さんのアソコに触れる事も許してはくれませんでした。


それなのに抱き締められたりキスをされたり、体中を触られたりと
週末が来るたびに、私にはジリジリと神経を羽毛で撫でるような快感が与えられています。

だから焦らされっぱなしの私は、
平日は週末を期待して過ごし、
週末は夜のこと、そして今夜こそはと胸を膨らませながら待ちわびているんです。





一度思い出してしまった妄想に、
私はお料理を味わうことも忘れて夕飯を終えてしまいました。

宋佑さんはお仕事の話をしていたけれど、
私はへえ、とか、そうなんだ、としか答えられなかった気がします。

お互いにお風呂に入って、テレビを観て。
普段のリズムどおりに一日が終わろうとしている事にそわそわと落ち着きがなくなったころ、
宋佑さんが背伸びをしながら言いました。



「そろそろ寝るかー」
「えっ」
「桜ももう寝るだろ?電気消すぞ」
「あ、はい」


パチンとリビングの電気を消した宋佑さんが、すたすたと寝室へ向かっていきます。
私はその後についていき、夫婦の寝室へと入りました。

ダブルサイズのベッドの、いつも眠る左側に宋佑さんは腰を下ろし
かけていたメガネをベッド脇のボードにカタリと置きます。

そのどう見てもこのまま眠ってしまいそうな宋佑さんに、
私は滑稽なくらい慌ててしまいました。



「あ、あの、宋佑さん」
「ん?本読むのか?読書灯つけていいから」
「ううん、そうじゃなくてあの、んくっあのね」



口ごもる私を見る宋佑さんの目が少し意地悪な色に変わります。



「はっきり言えよ」
「んくっ、あの、あのね……?」



視線は彷徨い、何度も喉が鳴ります。
緊張と期待に発熱した頭がぼーっとし始めて、
顔を真っ赤にしながら私はようやく呟きました。



「あのっ、わたし、……宋佑さんと、えっちしたい、です……」
「そうか」
「……あの」
「その気にさせてみろ。したいんだろ?」



冷たく言い放たれた言葉に、ぞくんって胸が震えます。
けど本当に芯から冷たいんじゃないって知ってます。
宋佑さんとはもう10年近く一緒にいるんだから。


そして宋佑さんの命令は絶対なんです。
だって宋佑さん、私が命令を聞いているととっても嬉しそう。
悦んでいる、っていうのがきっと正しい。
大好きな宋佑さんを悦ばせたい。
それに本音はやっぱり……私が宋佑さんに命令されるのが好きだから……。



「は、い……っ」



はたから見たらもしかしたらワンちゃんが尻尾を振るように、
今の私も嬉しくてたまらなそうと見えるのかも知れません。

私は与えられた機会に胸を弾ませながら、
ベッド脇に腰掛ける宋佑さんのそばに歩み寄ると腰をかがめて宋佑さんの唇にそぅっとキスをしました。



「ちゅ……」



軽く触れただけのキスなのに、私の中でのタガがかたんと外れた気がします。
ふんふんと息を荒くしながら私は、
宋佑さんのほっぺを両手ではさみキスをし続けました。



「ふン……宋佑さん……あの、……お口開けてください……」



私のお願いに宋佑さんの唇がゆっくりと開かれます。



「はぁ……ん、宋佑さんの舌食べちゃいますね……」



短くてもどかしい舌を精一杯伸ばし、口の奥にひっこめられている
宋佑さんの舌に自分の舌を絡ませました。



「ずいぶん熱心だな」
「ぁっむ、ふぅ、ん」



くすり、と笑みを漏らした宋佑さんがようやく私のキスに応じて、
ひっこめていた舌を動かし始めてくれました。
私は宋佑さんの肩に両手を置き、くちゅくちゅと唾液をはぜさせながらの
熱っぽいキスにますます体を興奮させます。

ちゅぽ、と舌の抜ける音を立てて唇を離すと、
私は宋佑さんのパジャマのボタンに指をかけました。


なにか言われるかなと、ちらりと顔色を窺いましたが宋佑さんは何も言わず、
ただ私がどうするかを楽しんでいるように見えます。

ぷち、ぷち、とボタンを外すたびに露わになる宋佑さんの素肌に、
私はまるで発情した動物みたいにはっはっと息を荒くしてしまいました。

ボタンをはずし終えはだけたシャツをめくると私は
宋佑さんの首筋に湿っぽいキスを落とし、そしてその唇を徐々に下へとおろしていきます。



「ンちゅ、ン……っ」



腕を体の少し後ろにつきベッドの脇に座ったままの宋佑さんの体が、
ほんの少しだけ熱を帯びてきたように感じるのは自惚れでしょうか。


耳の裏っかわ、耳たぶ、首の筋ばったところ、喉仏、鎖骨の上。
ぽつ、とある乳首にも舌を這わせていきました。

ちら、と視線を下に向けると、パジャマのズボンを押し上げるようになっている
宋佑さんのあそこが目に入ります。

それを目にした途端、恥じらいと一緒に残っていたわずかな理性がパチンとはじけ飛びました。


私はベッド脇の床に膝をつき、ドキドキしすぎて心臓をきゅうきゅうと締め付けられながら、
そのまま目の前にある宋佑さんのズボンに手を伸ばします。



「は、ぅ……あ、あのこっちも……食べちゃいます、ね?」



熱に浮かされ、興奮しきった頭の中が早くそこを食べたいってねだってる。
私の指先がズボンごしにそこに触れようとした瞬間、
頭の上から宋佑さんの少し厳しい声が降ってきました。



「駄目だ桜。そこには触るなと言っただろ?」
「あっ、……だめ……?」



ぼーっとしていた頭がその言葉を理解するのに時間がかかります。
どうして?こんなに素敵なものがあるのに。
駄々をこねてしまいそうなくらい、コレが欲しいのに。



「俺がいいと言うまでは触るなよ」
「っ……そんなぁ……だって、宋佑さんのアソコ、窮屈そうになってますよ……?」



好物を目の前でおあずけされた犬のように、
私は少し恨めしい目で宋佑さんを見上げそして控え目な抗議をしました。
宋佑さんはそんな私の浅ましい欲求などすべてお見通しというように口の端を持ち上げ、
少し考えるような仕草をしてから私に言いました。



「そうだな……。桜、服を全部脱いでそこに跪け」
「え、ぁ……は……はい……っ」



少しだけ変わった宋佑さんの口調に、私はまたぞくぞくと背筋を震わせました。
宋佑さんの理性が溶けかかってる証拠。
わけわかんなくなるまで愛してもらえる前兆だから。

宋佑さんの前で服を脱ぐことさえ、もうずいぶんと久しぶりです。
私は今夜こそはしてもらえるかもしれないとはしたなく期待しながら、
それでも消しきれない羞恥心を必死でこらえパジャマのボタンをはずし始めました。


シャツを脱ぎ去ると、すでに少し硬くなってしまっている乳首が
レースのあしらわれたランジェリーキャミソールから透けて見えます。
卑猥なその光景に目をそむけたくなりつつも、私はパジャマを脱ぎ続けました。


パジャマのズボンから足を抜き、キャミソールと、
それとお揃いのオフピンクのショーツだけの格好になると、
私は恥ずかしさのあまりいったんその動きを止めます。
だけど宋佑さんの眼はそれを許してはくれず、
無言のまま私の姿をじっと見つめていました。



「は、ぁ……っ、恥ずかしい……」



ぽつりと宋佑さんにも届かないほど小さく呟くと私は、宋佑さんの視線が浴びせられる中、
キャミソールとショーツを続けて脱ぎ全裸になりました。
直接は触れていないから分からないけれど、
ずきずきと疼いているあそこはもしかしたらもうショーツを濡らしていたかもしれません。

そして言われたとおり私は、ベッドに腰掛ける宋佑さんの目の前に跪きました。



「ンク……、はぁっ、宋佑さん、恥ずかしいです……」
「そうだろうな」
「か、隠しちゃ、ダメなんですよね……?」
「当然だろ」



両腕で体を隠したい気持ちをぺたんと座りこんだ足首をぎゅっと握りしめることで我慢します。
恥ずかしさのあまり宋佑さんの目が見れません。

足首のある背中側に手をついたせいで、まるで胸をはっているように
ツンと二つの乳房が宋佑さんの前に差し出されていました。



「相変わらずいやらしい体だな。またでかくなったんじゃないか?」
「そ、それは……高校生の時からずっと宋佑さんがエッチな事するから、ですっ」
「そうか?最初から桜は淫乱だったがな」
「っ……そんなこと……、ぁ……」



そう、昔から大き目の私の胸を見下ろしながら言われた言葉に反論します。
どこかからかい気味の口調だけど、
宋佑さんは私がその"最初"の事を言われるとドキンと胸をはねさせるのを知ってて言ってるんです。

性的なシチュエーションにじりじりと脳みそを焼かれ、
私の体も心もどんどん興奮していくのが手に取るようにわかります。

すると宋佑さんはおもむろに立ち上がると私の目の前で、
はだけていたパジャマのシャツも、ズボンも、
そして最後に残ったトランクスまでも全て脱ぎ去ってしまいました。



「はぁっ……おっきくなってる……ぅ」



目の前に現れた、グロテスクだって思うほどおっきくなってるソコに、
私の視線は自然と熱くていやらしいものになっちゃいます。

ごつごつした表面に這う幾筋もの血管。
触ったらすべすべしてるのに中は熱くて硬くて、宋佑さんが私を見て興奮してる証拠。



「物欲しそうな顔だな」
「……ん、くっだって、欲しいです。もう、1ヵ月以上宋佑さんの、触ってもいない」



すべてお見通しの宋佑さんが私の興奮を言い当て、
自分の淫乱さを言い当てられることでまた、私は自分の興奮を新たにしました。

目と鼻の先で、宋佑さんのおちんちんがびくびくと震えています。
さきっぽからにじみ出てる透明なおつゆに、私は口をつけたくてしょうがない。
触られてもいない乳首がじんじんして固くなっちゃいます。

薄桃色に火照った肌に滲み始めてる汗。
もう私のアソコはぱんぱんに腫れぼったく充血して、
たくさん愛液を溢れさせている。



だって知ってるんです。



宋佑さんを気持ちよくすることができれば自分も気持ち良くなれるって。
宋佑さんが気持ちよさそうにしていると、自分もすごく気持ちいいって。



服を脱ぎ終え再びベッドに腰掛けた宋佑さんの手が、硬く大きくなった自らのソコを握り、
私のすぐ目の前でゆるゆると扱き始めました。



「触れたいのか?」
「っ……は、い……。さ、触りたいです。宋佑さんの……おっきくなってるそこ」
「だが、まだ"待て"だ、桜」
「っ、んぁ、は、はい。んくっ」



どんどんおっきくびきびきに硬くなってるソコに触れたくて、
気が付けば私は両手を宋佑さんの膝頭に添え、その脚の間に体をにじり寄せてしまっていました。

10センチも開いていない目の前で宋佑さんの手が、
私が欲しくてたまらないものをごしごしと扱き続けている。

そんな光景に私の神経までもどんどんと卑猥に同調していきました。



「……ほら、零れるぞ」



目の前で扱かれるおちんちんの先っぽから、
宋佑さんの透明な滴が糸を引いて零れおちそうになっています。

私はそれを、触れてはいけないという命令には逆らわないよう、
めいっぱい突き出した舌の表面で受け止めました。



「んくっンン……っ、しょっぱい、……宋佑さんの味……」
「嬉しそうだな」
「っぁ、は……はいっ……。嬉しいのっ」



そう、嬉しいんです、私。
悦んでるんです。

もともとこういう性癖だったのかそれとも宋佑さんにそう変えられてしまったのか。
それはもうどっちでもいいことだけど、
今の私は確実にこうやって辱められて虐げられることを望んでる。

淫らに束縛され焦らされて。
宋佑さんの視線が私の裸の肌を撫で回していると思っただけで
ぞくぞくと妖しい感覚が背筋を這い上がります。

触れたくて仕方ないのに、おあずけされて、その淫らさを詰られて。
冷たいフローリングの床に跪き、宋佑さんの腺液を舌で受け止めて……
そんな仕打ちや状況を悦んでるんです……。



「あっ、また零れちゃ……、ン、んくっ……ぁ……は、ぁっ……!」



ペタンと座り込んだせいで私のあそこはフローリングの床にぴったりくっついてしまっていました。
少しだけ腰を浮かせると、ぐちゃって、床とアソコが糸をひくくらい濡れてる感触がします。
がくがくと膝頭が震え、それを支えるように座り込んだ脚の間に両手をつきながら、
私は宋佑さんの零れるおつゆを舌で受け止め続けました。

こくんこくんと喉を鳴らしそれを飲み込むたびに、
かぁっと、強いお酒を飲んだみたいに体の芯が熱くなります。



「乳首も勃たせて。恥ずかしくないのか」
「ぁあ、恥ずかしい、です……っ、……でも、はぁ……はっぁ……!」



私が近づき過ぎたせいかそれとも宋佑さんがわざとそうしてるのか、
時々鼻の頭に宋佑さんのおちんちんの先っぽがわずかに触れ、
そのたびにぞくんぞくんと心臓が締め付けられます。


しゅち、しゅち、と泡立った音をたて宋佑さんの手の動きがどんどんと速くなり、
それに合わせて私の興奮も息も大きく速く高まっていきました。



触りたい、触られたい、入れられたい、その熱い塊が欲しい……!



「桜……口を開けろ」
「ンぁ……っふぁい……!ぁァ……!」



宋佑さんがイクんだと、興奮におかしくなった頭の中で思った瞬間、
私の体までそれに合わせて快感が大きく膨らんできてしまいました。

こんな扱いを受けてるのに、私の体はどんどん熱くなってる。
これじゃまるで宋佑さんの精液を受け止めるだけの道具みたい。
それなのに、じゅわっと体の芯が溶けてあそこから流れ出ちゃうんです……。

長年付き合ってきてシンクロしてる快感のリズムが、
その宋佑さんの絶頂に私までひっぱりあげていきました。



「ッ……く……っ」
「ふあぁ、あっ、ンく!ンンンンン……っ!」



口の中めがけて宋佑さんの熱い精液がたくさん飛んできました。

精液を出しているおちんちんの先っぽが私の鼻の頭をかすめて
口だけじゃなくてほっぺたにも、瞼にも精液を叩きつけてきます。

それなのにぶるるって体が震えて、私、
あんまりに興奮しすぎて軽くイッてしまいました……。



「ふ……ぅ」
「ンんん……ん、ふ……ン、ン」



口の中に熱く溜まった精液が余計に、
絶頂にくらくらしている頭を興奮でかき混ぜます。

イッてしまったのに少しも収まらない興奮に瞼をきつく閉じていると、
宋佑さんの声が聞こえてきました。



「いいぞ」
「……ン、んクっ、ンン……っ」



うっすらと開けた視線の先にどこか満足そうな宋佑さんの顔が見えました。
私はその言葉を聞き口の中に溜まっていた精液をこくんこくんと飲み込みます。

濃い独特の味が喉を通っておなかの中に入る。
他の人だったら絶対に、絶対に嫌なことなのに、
宋佑さんのだって思うだけでどうしてこんなに悦びに変わるんだろう。



「は……あぁ……ぁ」



すっかり蕩け切った熱い溜息を吐いた私はとろんとした目で宋佑さんを見上げました。



「満足したか?」
「えっ……ぁ、あ……」



宋佑さんのその言葉に私はもじもじと膝頭を擦り合わせ無言の訴えを送ります。

確かに少しイッてしまったけれど、体の奥はこれっぽっちも満たされてない。
むしろ宋佑さんの精液を見て、飲んでもっと欲しいとさえ思っているのに。



「っあ!」
「欲張りだな。いまイッただろ」



崩した正座の形でペタンと座り込んでいた私の脚の間を
宋佑さんの足がぐいと押し開き、足の指が私のアソコに触れてきました。

ぐちゃぐちゃと蜂蜜でも零したみたいに床を濡らしているそこを足で確かめられて、
そのあまりの恥ずかしさにかぁっと顔が熱くなります。

そして、口に、顔に精液を出されイッてしまったことまで気づかれて、
言い訳のできない恥辱にどうしようもなく興奮してしまう自分がいました。



「そうすけ、さん。……ぁ、ん」
「なんだ」



ぐちぐちと足の指がアソコに食い込められるたび強い快感が体を走ります。
足の指だとしても、アソコへの刺激そのものがもうずいぶん久しぶりだから。



「……ぁっ、ぁん、宋佑さん、わ、わたしとエッチしてくださいっ、
 お、ねがいそうすけさん……っ」
「……どっちで?」
「はっ、りょ……りょうほう……!」



もう恥ずかしさよりも欲求が上回って、
私ははしたなく宋佑さんに、アソコも、お尻も愛して欲しいっておねだりしました。



「いやらしい奴だな」
「は、い、私、いやらしいの。そうすけさんに抱かれたいです……っ
 いっぱい、いっぱい宋佑さんにいやらしい事されたい……!」



ほとんど泣きそうになりながら私は宋佑さんに懇願します。
すると宋佑さんはベッドサイドの引き出しから、小さなクリップを取り出しました。



「俺がまたその気になるまで桜は自分で何とかしてろ」



ぽとり、とベッドの上に放り投げられたその小さなクリップは、
宋佑さんが前にインターネットで買った、いやらしい事のためのクリップでした。

キラキラした金属でできたそれで乳首やクリトリスを挟んじゃうんです。
小さな鈴までついているおかげでクリップをつけている間はずっと、
脈打つような痛みと快感と、鳴り続ける鈴の音が倒錯した快感を生み出します。


それを出し自分で何とかしてろと言った宋佑さんの意図。


それはとても恥ずかしい事だったけど、もう宋佑さんに抱いてもらえなかったら
おかしくなっちゃうくらいに体の中が熱くドロドロに溶けてしまっています。

よたよたした足でベッドへ登り、淡い花柄のシーツの上で私はそのクリップを手に取り
そしてたどたどしい口調になりながらも卑猥な宣言を口にしました。



「ん……くっ、……宋佑さん……。私の、お、オナニー見てその気になってください。
 そして、そしたら……私のおまんこにも、お……お尻にも、入れてくださいっ」
「後ろも自分で準備しろ」
「っあ……はいっ」



その冷たい口調の中に宋佑さんの熱っぽさが滲んでいるのに気がついて、
私はぱぁっと嬉しい気持ちを感じました。

誰にも見せられない、きっと誰もが目をそむけたくなるほど卑猥な自分の姿を、
宋佑さんは悦んでくれることが私には嬉しい。



「は、は……ぁ……ン……」



クリップを手に取り、震える手でそれを乳首へと差し向けます。
するとそれを見ていた宋佑さんが私に言いました。



「桜。約束は?」
「は、はい……。いまから、右の乳首を、クリップで、んく……挟んじゃい、ます……」



ずっと昔からある宋佑さんと私の約束。
どんなに恥ずかしくても、気持ちイイとか、なにがどうなってるとか、ちゃんと口に出すこと。
そうすれば私も、宋佑さんももっと気持ちよくなることができるから。


たぶん人よりも小さい乳首が勃起してぷくんと硬くなってます。


そぉっと乳首にクリップを当てゆっくりと指の力を抜いていくと、
最初は触れてる、くらいの感触だったクリップの歯が、
くっと乳首に埋もれ、そしてぎゅうううと意外なほど強い力で乳首を締めつけました。



「ぁぁあっ……!いたいぃ……っ!」
「痛いだけか?」
「っい……、んっ!じんじんしますぅっ!」
「ほら、あと2個」
「ぁっ、はっ……、あ、……左、の乳首も……っ」



宋佑さんが私の痴態を眺めています。
見られてるって思うだけでもドキドキしてしまうのに、
自らの手でこんなことをしてるなんて。



「んっ……あぁぁぁぁ……っ……はっ、はっぁ、りょうほ、ぅ、はさみました……ぁ」
「あと1個」
「はぅ、ぅ……ぁ……っ、あく、クリトリスに、も」



息も絶え絶えになりながら、私は宋佑さんに見えるよう閉じていた足を大きく開きました。

体をよじるとその振動で、両方の乳首についたクリップの鈴がリリンと妖しく鳴ります。

M字に大きく開いた脚の付け根に手をさしこみ淡い茂みを左手でかき分けると、
ぐちゃ、と濡れた感触が手のひらに伝わってきました。

そこを、くっ、と指先を開き露わにすると、じんじんと疼きっぱなしのクリトリスは
ぴょこんと顔を覗かせて、いとも簡単に挟んでしまえそうなくらい大きくなっていました。


両胸から伝わってくるじくじくした痛みと電気のような快感に突き動かされるようにして、
私はそのクリップで、いっぱいにまでボッキしてしまってるしこりを挟みました。



「あっ!!あぁぁぁぁっ!!っ!はっ!っは!!」



痛みと快感が半々に混じったその強すぎる感覚に声もろくに出せず、私は浅く荒い喘ぎ声をあげます。

ぎゅうううと挟まれているせいで、そこを流れるどくんどくんとした血流がそのまま快感に変換され
胸の刺激と混濁しながら全身をドロドロと埋め尽くしていくようでした。



「ッ!っあ!!ふぁっ!はぁっはっっっ!」
「桜。ちゃんと準備もしろ」
「あふ、ふぁ、じゅん、び――」



焦点の定まらない目で宋佑さんを見ると厳しい命令口調とは裏腹に、
この場に似つかわしくない程、愛おしそうな優しい目をしていました。

私はその宋佑さんの表情にときめきにも似た感情を沸き立たせながら、
がくがくと震える膝と手で四つん這いになり手の中指と薬指を口に含み唾液をたっぷりと乗せます。

くちゅくちゅと指先を咥内に含み指の根元まで舌を這わせ
そしてその二本の指を、背中の方からお尻の穴へと触れさせました。



「ぁふ……ああぁっんっ、そうすけさ……!」
「入れろ」
「はっぁッ……ンンっ……!!」



あまりの興奮と快感にこれ以上の刺激を恐れるかのように一瞬動きを止め視線を送った私に、
宋佑さんの声が強い命令口調で降ってきました。

びくんと震えた体につけられたクリップが、リンッと鈴の音を響かせ
その振動がまた新たな快感として、乳首と、花芽とを苛みます。

私は今すぐにでも崩れ落ちてしまいそうな膝と手を精一杯ふんばって、
つぷ、と指先をお尻の穴に入れていきました。



「ふぁぁぁああっ!はいっちゃっぅ、お尻の、なか……ゆび、はいっちゃいます……っ」
「イクなよ」
「ぁふ、っ!あぁっ、はっ、はいぃっ……ふ、そうすけさ……っ!」



無理、ぜったいむり、という言葉を飲み込み宋佑さんに従います。
すでにお尻まで垂れてた愛液と唾液でぐぢゅぢゅといやらしく音を立てながら、
私の指が自分のお尻の中にどんどんと飲み込まれていきました。

快感にひくつく穴の筋肉がぎゅうぎゅうと痛いほどに指を締めつけ
そのたびにまた新しい快感がぞくんと全身を支配していきます。



「何考えてる?」



自らの指で快感を得ているはしたない私を宋佑さんは目をそらす事無く見ていてくれる。
その質問の答えはきっと聞かなくても分かってるはずなのに。



「っ、宋佑さんに……、エッチ、してもらえてるトコ……っ」
「どうやって?」
「こっ……ぁっ!!こう、やって……っ!!ぁっ、じゅくじゅくってぇ!アっアッ!!」



根元まで埋まった指を私は、ぬるぬるした液を潤滑油にしてゆっくり抜き差しし始めました。

快感によがってる時はきつく、息をつくと緩くなるそこを指の関節が通り抜けるたびに
激しい気持ちよさの波が打ちよせます。



「はぁン!ッだめぇ……っ!、気持ちぃいです……ッ!
 ……っ、ッ!はっはっ……ぁあ……だ、め……!!」



すっかり快感に支配された脳みそが勝手に指を動かし、
もうその動きは遠慮もなにもない浅ましい速さになっていました。



「ほら」



お尻からせり上がる倒錯しきった妖しい快感に頭をいっぱいにし、気がつくと
宋佑さんが四つん這いになった私の背中に覆いかぶさるように乗っかってきて、
後ろから私のクリトリスにつけられたクリップを指でリンと小さく鳴らしました。



「ひぁっ!だめっ!ダメェ……!!それ、いっちゃ……!!」
「我慢しろ」
「ッッ!!ァくぅぅぅ――!」



その非情な責めに私はイってしまわないよう、指先が白くなるほど強くシーツを握りしめます。
息もできないままびくびくと痙攣するみたいに体を震わせながら必死に我慢していると、
意地悪な宋佑さんがぐいっと腰を私のお尻に押し付けてきました。



「そう、すけさっ……!!あぁっ!」
「淫乱な嫁だな」
「ごッ、ごめんなさァっ、ふあぁ!!」



私のお尻のお肉に宋佑さんの再び硬くなってるこわばりがグッと力強く食い込まされ、
その感触に益々熱を上げる私の体を、すこし掠れた声で宋佑さんが詰ります。



「ぃッ!アッ!あぁぁんっ!!だめぇっ!!あぁあああッ!!」



リンリンとなり続ける鈴の音もお尻の指も宋佑さんの熱も、そのどれもが私を快感の波に溶かして
もう私は自分でも何を口にしているか分からなくなっていました。



「あっふッ!!ア、せんせっ!せんせえっっ!!も、いれてっ、いれて……っ」
「こら、お前はもうとっくに卒業しただろ」
「もぉおかしくなっちゃっ……い、ますっ、あ!いっちゃう、がまんできなッ!!」



くすりと笑い声を洩らした宋佑さんが私の背中を後ろから押しつけ、
私はお尻だけ高く持ち上げた格好で頭をベッドに沈められます。



「何年経っても可愛いよ、お前は」
「はっ!ああっ!!……ン!!!」



ぽそりとよく聞き取れない小さな声で何かを言った宋佑さんが私の腰を手で強く掴み、
そしてその行動の意味する答えに胸をドキドキと弾ませていると
私の膣口に熱くたぎった宋佑さんのおちんちんがくぷと潜り込んできました。



「指はそのままだ」
「は、はぃ――!っく、ンンンン……っ!」



音が聞こえそうなくらい、熱くきつく潤みきった私の膣内を
宋佑さんのおちんちんが凶暴なくらい強い力でぐいぐいと押し分けて入ってきました。
お尻に入れっぱなしの私の指は宋佑さんのお腹に押されて、
深く深くお尻の穴に入ってきます。



「あぁぁッ!!はいって……!!」
「ッ……!1ヶ月ぶりだな……」
「だ、めっ……!!いっちゃう、いっちゃっ――!!」



1ヶ月ぶりのその感覚はそれこそ脳みそが蕩けてしまうほど。
もう全身を快感に支配され、アソコと宋佑さんのおちんちんの事しか考えられなくなっていました。

私はその身を焼き切るような強烈な快感に呆気なく屈服し、
まだどれ程も動かされていないというのにあっという間に絶頂の山を駆け上ってしまいます。



「桜」



りん、とクリトリスにつけられた鈴がなったと思った瞬間、
強すぎる絶頂が体を突き抜けていきました。



「ひあっ!!ッッっ!!っア――!!」
「ッく……、好きなだけイけ」
「はひ、あぁぁぁっ、もう――っっ!!」



ぱんぱんと激しく打ちつけられだした腰に揺り動かされるたびに
乳首につけたクリップがベッドに擦れて小さく鳴りながらびりびりと煽るような電流を送り込み、
膣の最奥を突き上げられる快感と一緒になって私を芯から犯し始めます。

もういつ2度目の絶頂を迎えてしまったのか分からないくらい、
もうずっとイき続けているのかもしれないくらいに
びくんびくんと跳ねる体は強烈な絶頂感に溺れていました。



「……ちょっ、と……ッ、や、すませ……っ!」
「この方が……ドキドキするだろ?」
「ひあっ……だめ、また……アッ!!ぁぁぁあああ!!」
「指、動かしっぱなしで何言ってんだ?」
「アァっ!!だって、だって……ン――っ!」
「見てるこっちが恥ずかしい。ああ、またイッたのか」



詰られるその言葉さえきちんと頭の中で処理しきれない。
ただ、気持ちイイ、気持ちイイと思うだけです。
鈴の音にまぎれてぐじゅぐじゅと耳を疑うほどに大量の水音がアソコから漏れ
イきっぱなしの体が酸素を求めて荒く喘ぎ声を出させていました。



「桜」
「んあッ!!ああんっっ……も、もうゆるしっア!!あぁぁぁ」
「まずはナカだ」
「ふあっください……っ!ナカに……ッ!!!」



許しを乞う私の声に、宋佑さんが耳元で宣言しました。
もうだめ、もう許してと思っていたのに、
貪欲な体が宋佑さんの精液を欲しいと何度目かもしれない絶頂に向かっていきます。

えぐるように背後から突き動かされるおちんちんが私の膣壁をごりごりとこすり、
お互いの絶頂の予感に目の前がちかちかと見えなくなった頃、
ぐうっと膣の最奥で宋佑さんのおちんちんが子宮口に押し付けられました。



「桜……っ!!」



打ちつけられるその感触が、はっきりと伝わってきたとき
それについていくように私は声もなく強く深くイってしまいました。
どくどくと注がれる熱い液体が膣の中をじわ、と満たし宋佑さんと私との隙間をなくします。



「ふあぁぁっ……!っくぅ……ん、いっぱい……っあっ、ふあ」
「っ……、はっ……」



私の耳元で荒い息をついていた宋佑さんが腰を引くと、
ひっぱって離さないって言うみたいにアソコがきゅううと宋佑さんのおちんちんを締めつけました。
もう十分なはずなのに、どうして抜かれる瞬間は名残惜しくてもう少しナカにいて、って気持ちになるんだろう。



「あっ……だめっ、あぁ……ふ、こぼれちゃう……んぁ、ぁぁぁ」



宋佑さんが私の中から抜かれると、
たっぷりと出された精液がトロトロと膣口から溢れだしました。
脱力しきった体は四つん這いのまま、お尻に指も入れたまんまだからきっと
宋佑さんから見たらものすごく乱れた格好をしてる。

だけどそれをどうこう考えるほどの余裕はもうこれっぽっちも私の中には残っていませんでした。

ばくばくと脈打ちまだおさまりきらない心臓の音に息を深くついていると、
宋佑さんの手が、お尻を弄っていた私の手首を掴みます。

そしてきっとわざと、ゆっくりゆっくりと私のお尻から指を抜かせながら
冷たく、でも熱っぽい声で言いました。



「ぁあああっ……ゆび……ぬけちゃ……」
「なに休んでんだ」
「え……っ?あっあ、……きゅ、きゅうけいさせて……っ!」



力の抜けた私の腰を一度持ち上げ高くお尻を突き出す格好にさせてから、
宋佑さんの指が私のお尻のお肉を割り開き、隠れてたすぼまりを露わにします。

がくがくと痙攣する膝がもう限界って伝えてくるけど、
すぐ目の前に迫ってる快感にアソコはひくつき、こぷって、精液と愛液のとろみが零れました。

宋佑さんがおちんちんの先にその粘液を絡め、私のお尻の穴にくちっと押しつけます。



「十分過ぎるほどほぐれただろ」
「ふあ……あっあ……!でも……っ」
「息吐け」
「は、は……い……、あぅ……んぁぁぁぁ……!!」



かすかな懇願なんて少しも聞き入れてくれてないのに
私はそれでも宋佑さんの言葉を従順に受け止め、溜息をつくようにして長く息を吐き出しました。

息を吐きながら意識してお尻の力を抜くようにすると、
おちんちんの先のくびれがずるんって肛門の筋肉を通り抜けます。



「あぁ――っ」



ずるずると入れられる熱い塊にそのすぼまりは限界まで引きのばされ
その痛々しくさえ感じる行為に倒錯した快感がざわざわと私を襲いました。
溢れ出た粘液で用をなさなくなってしまった鈴が、チリと、
跳ねた体に合わせて微かに鳴ります。


もともとそのための場所じゃないのに私のお尻の穴は
宋佑さんのおっきなおちんちんを根元まで飲み込み、
宋佑さんの腰がドンっと私のお尻に強くぶつかった時にはもう
その仕打ちも状況も全てを私は貪欲なまでに吸収していました。



「……はっ……、もう全然痛がらなくなったな」
「もっ……おかしくなっちゃ……っ!ン、ンンン……ッ!!」
「もう変態だな、桜は」



詰られる言葉までも快楽を増長させる要素にしかならず、
身を焦がす羞恥と合わさって私はまた訪れた絶頂の兆しに喘ぎ続けます。



「いやっ、恥ずかしっ、あぁぁぁ……!」
「ほら一緒に入れような……?」



わざと今の状況に全然そぐわない優しい声音で言った宋佑さんは私の指を掴むと、
自分の指と一緒にして、私の膣内へと無理やり突き入れました。



「ひあぁっ!!りょうほ……だめっ、だめぇぇっ!!」
「リクエストしただろ、両方って……!」
「そっ……!!そういうっ!意味じゃ、アッ!ああ――っ!」



宋佑さんの指と自分の指が膣の中で絡みながらごりごりと直腸と膣壁を挟まれ、
電源がショートしたみたいにバチバチと視界を真っ白に飛ばし
私はほとんど叫び声みたいに鳴きながら大き過ぎる絶頂を迎えてしまったのでした。







そして気が付いた時、私は宋佑さんの腕枕に頭をちょこんと乗っけていました。


いつの間にかけられたのか宋佑さんも私も肩までしっかり掛け布団に覆われています。
体のあちこちに余韻が残っていてどこか気恥ずかしい感じ。

全身がまるで金縛りになったようにぴきぴき上手く動かせないくらい筋肉が疲れきってて、
ああ、明日か明後日は絶対ひどい筋肉痛だ……ってぼんやり思いながら
ゆっくり首を横に向けると、少し眠たそうな宋佑さんの瞳と目が合いました。



「宋佑さん……あの、は、恥ずかしいからあんまり見ないでください」
「そりゃあイキ過ぎて失神じゃあ恥ずかしいよな」



に、と宋佑さんのちょっと意地悪な笑いが私の恥ずかしさを余計に掻き立てます。



「っ!だって宋佑さんが激しくするから」
「まあちょっとしたお仕置きだ。悪い生徒には厳しく、だろ?」
「……もうとっくに卒業しました」



私は唇を尖らせて宋佑さんの意地悪に抵抗すると、
宋佑さんはそれまでの笑みを消してぼそっと言いました。



「ドキドキできたか?」
「え?」
「俺はするぞ、今だに」



宋佑さんの口から出てきた意外な言葉に私はたわいもなくドキンと心臓を跳ねさせます。
曇りのない眼が、まっすぐに私を捉えていました。



「あ、えと……えっと……。はい。私も、します。いまだに、ドキドキ」
「そうか」


照れ隠しで無愛想ぶってるのはもうバレバレなのに、
宋佑さんはぷい、とそっぽを向きながらそう言います。



「はい」



私はその横顔を眺め、抑えきれない微笑みに頬を緩ませながら
宋佑さんの体に腕をまきつけ胸に顔をうずめました。


表向きは、しょうがないなという感じで宋佑さんの手がぽす、と私の頭に乗せられ、
だけど愛おしそうに柔らかく撫でてくれます。


私はその感触に胸の中を幸せで蕩かせながら、ゆるやかに眠りについていきました。







ごめんなさい宋佑さん。ドキドキしないなんて嘘でした。
もう10年前のあの時から、私はずっと囚われたまま。

あのね……、私、本当に幸せです。
あの時、先生と出会えて本当に良かったって心から思える。

どれだけ淫靡で、どんなに倒錯していたとしても、
甘く心地よく縛られてる宋佑さんの腕の中が、私は一番好きだから……。



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